フィナンシャル・タイムズにメディカルチェーンについて掲載されていましたので、記事の内容をざっくりとまとめたいと思います。
医療データの現状とブロックチェーン
近年の医療においてデータは非常に重要であるが、それぞれがバラバラに分断されているという欠点がある。
ブロックチェーンはこれを解決する手段として注目されているが、まだほとんどが実験段階である
実験段階のヘルスケアブロックチェーンプロジェクトの紹介
MITによって開発。イーサリアムのスマートコントラクトを使用し、別々のストレージシステムから患者が許可した医師によって、患者データを参照できる。
医療記録を整備することが難しい地域、難民や出稼ぎ労働者向けに開発。難民や出稼ぎ労働者達は自分の医療履歴を参照することはとてもむずかしい。
今年の3月レバノンのBekaa Valleyにある難民キャンプで、ブロックチェーンを使った電子カルテを開発した。それは携帯で持ち運ぶ事ができる。今後はシリア, ヨルダン, イラク, エジプト ,ジブチへ展開予定だ。
BreastWeCan.com
ブロックチェーンは大規模なリサーチ活動にも活用されている。機械学習ツールはスピードと正確な診断で人間よりもすぐれているが、それには膨大なデータが必要で、プライバシーを保ちながら収集することは難しい。
このプロジェクトでは、マンモグラフィーを受けた女性がその結果を研究施設へシェアする際に、ブロックチェーンを使って使用の可否をコントロールすることができる。
Dischargesummary /Medicalchain
最も実践的に活用方法は実際に医療に従事している医師から生み出されそうである。
彼らは日々の業務を通じて問題点を目にしている。
Abdullah Albeyatti氏はLeeds総合病院の医師である。彼は退院する患者の事務処理を標準化するためにウェブサイトを立ち上げた。
この書類は患者がどういう状態でどういう治療を受けたかを総合医に伝えるものだが、時間におわれたし若い医師によって不十分な状態で書き上げられていた。
Dr Albeyattiの開発したフォームは正確かつコスト削減に貢献したため、Queen Elizabeth 病院などいたるところで採用された。
今Dr Albeyattiは患者の情報を安全に共有し、保存する為メディカルチェーンというスタートアップを立ち上げている
ヘルスケアブロックチェーン企業の課題
色んなブロックチェーン企業が乱立することは問題である。相互連携する機能を持ち合わせていなければ今のシステムの二の舞になる。
政府が主導することば、協力を促すことはできるかもしれないが、概してそれは難しい。
ブロックチェーン企業がこんがらがらないようにするためには、相互連携がキーである。
NHSでがんの情報共有に取り組むチームメンバーの一人である、Dr Ramachandranは医療分野のブロックチェーンが相互に協力するように設計されることを望んでいる。
引用元記事https://www.ft.com/content/6f138722-47d4-11e8-8c77-ff51caedcde6
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